・「生活防衛資金って本当に必要?」
・「いくら貯めればいい?」
こんな疑問を持っている方は多いはず。
実際、家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果(金融広報中央委員会)によると、世帯主が30代の家庭の約40%は、貯蓄額が300万円未満。
つまり、あなたと同じ悩みを持っている人はたくさんいるということです。
この記事では、世帯月収35万円の保育士夫婦が3,000万円の資産を築く中での体験談を交えながら、生活防衛資金の重要性と目安額について解説します。
読み終わった頃には生活防衛資金について必要な知識が身に付き、普通の貯金との違いや自分にはいくら必要なのかを理解できるようになっています。
お金の不安をなくしたい方は是非最後まで読んでみてください!
- この記事で分かること
- ・生活防衛資金が必要な理由
・生活防衛資金はいくら貯めれば良いのか
・正しい管理の仕方
この記事を執筆した人
- 支出の無駄を省き、貯金だけで1,200万円を貯めた保育士夫婦
- 現在は資産運用を始めて3,000万円を突破
「このブログ本当に価値あるの?」「運営者はどんな人?」
と思った方は、ブログのこと・私たちのことを是非見て下さい☆
生活防衛資金とは「生活を守る最後の砦」
突然ですが質問です!もし明日、収入が途絶えてしまったら何ヵ月生活できますか?
「えっ、そんな突然言われても・・・」と思った方も多いのではないでしょうか?
この質問の答えになるのが「生活防衛資金」なんです。
ここでは生活防衛資金についての概要を解説します。
不測の事態に備えるお金
生活防衛資金とは、一言で言うと「もしもの時のためのお金」です。
ただし、単なる貯金とは違うため、日々の生活費や将来のための貯金とは別に準備する必要があります。
基本的には手を付けない、あくまでも「万が一」のための資金だという位置づけが重要です。
生活防衛資金が必要な3つの理由
では、なぜ生活防衛資金が必要なのでしょうか?主な理由として、以下の3つが挙げられます。
- 心の安定につながる
- 十分な生活防衛資金があれば、事故や病気などで突然収入が減ってしまっても、慌てずに対応できます。金銭的にはもちろんですが、イザという時の精神的な安定に繋がるので詐欺などに騙されるリスクの軽減や借金をする必要がなくなるのも大きなメリットです。
- 家計をプラスにすることが当たり前になる
- 生活防衛資金の準備を進めているうちに貯蓄の習慣が身につきます。極論、収支のプラスが当たり前になれば、家計が破綻することはなくなります。
- 投資で失敗しにくくなる
- 長期の資産運用で一番NGなのは、株価が暴落した時に慌てて売ってしまうことです。SNSでは「暴落が怖くて株を売却した」という投稿を見かけますが、十分な生活防衛資金があれば、投資をする際にも心に余裕を持って冷静な判断ができます。
上記の様に、生活防衛資金は「私たちの生活を守る土台」ともいえる重要な資金です。
では、具体的にどれくらいの金額を目安にすればよいのか、詳しく見ていきましょう。
僕たちは家計はプラスだったけど、生活防衛資金という考え方を知ったおかげで貯金の目標ができたんだ。
目標ができると何となく貯金しているよりもやる気が出るし、貯金が楽しくなったわね。
【ケース別】生活防衛資金の目安額
生活防衛資金の必要性については上記の通りですが、「じゃあ、いったいいくら貯めればいいの?」という疑問が湧いてくるのではないでしょうか。
生活防衛資金は「生活費の◯ヶ月分」という考え方をします。
言い換えれば、「万が一収入が途絶えた場合に、何ヶ月間生活を維持できるか」ということですね。
その目安は家族構成や働き方によって変わってくるので、ここではケース別の目安額について詳しく解説します。
いろんな意見があるけど、私たちが提案する目安は一般的な情報よりも少し多めだと思うの。だから、なぜ私たちがこの目安にしたのかも説明するね。
会社員・子どもなし世帯:生活費の6ヶ月分
会社員は「職場に勤めていて給料を貰っている人」という意味なので、ここでは保育士も会社員に含まれるよ。
会社員で子どもがいない方は、生活費の6ヶ月分を目安に備えてください。
会社員は安定して収入があるし、急にクビになる可能性も低いので、比較的少な目でも大丈夫です。
また、万が一職を失ったり事故や病気で働けなくなっても、雇用保険があるため給付金を受け取れます。
その上で足りない分を生活防衛資金で補うというわけですね。
会社員・子育て世帯:生活費の1年分
会社員で子どもがいる場合は、生活費の1年分目安にしましょう。
子どもがいる分万が一の備えは多い方が良いですが、、それでもやはり会社員の保障は手厚いため、生活費の1年分の貯えがあればひとまず安心といえるでしょう。
自営業・子どもなし世帯:生活費の2年分
自営業は「自分でビジネスをしていて、給料ではなく売り上げや報酬を得る人」という意味なので、フリーランスもここに含まれるよ。
自営業で子どもがいない世帯であれば、生活費の2年分を目安にするといいでしょう。
自営業は会社員と違い毎月同じ額の給料が振り込まれるわけではありません。
万が一の時の公的保障も薄い為、多めの備えが必要です。
「無収入でも2年間生活できる備えがあれば、その間に生活を立て直すことはできる」という考えから、私たちは2年分をオススメしています。
自営業・子育て世帯:生活費の3年分
自営業で子育て中の世帯の場合、生活費の3年分を目安に備えておきたいです。
大人だけなら生活を切り詰めて調整することも可能ですが、子どもには無理な我慢をさせなくてもいい様、多めに備えておきたいですね。
3年分の生活費が準備できていれば、日常生活を送りながら何かしら次の一手を打つことができるのではないでしょうか?
この章では必要な金額について解説しましたが、その管理方法も非常に重要です。
生活防衛資金の管理方法
生活防衛資金を貯めていくにあたり、その預け先を間違えると大変。
生活防衛資金の性質をよく理解し、正しく管理する為の具体的な方法を解説します。
抑えておくべき2つのポイント:「即金性」と「安全性」
- 1.「即金性」
- 生活防衛資金が必要になる時は突然やってきます。緊急事態にはすぐ使える様にしておきましょう。
- 2.「安全性」
- 必要なタイミングに必要な額がなければ元も子もありません。「少しでも利息の良いところ・・・」という気持ちは分かりますが、生活防衛資金は安全を最優先にしましょう。
おすすめの預け先:銀行口座の普通預金
上記2つのポイントを抑えたオススメの預け先は、銀行口座の普通預金です。
ただし、生活費と混ざらない様に別の口座で管理することが非常に重要。
具体的には「住信SBIネット銀行」がオススメです。
住信SBIネット銀行のメリットはたくさんあるので別で紹介しますが、生活防衛資金の預け先として最適な理由が「目的別口座」を使えることです。
通常、生活費と分けて管理しようとすると、「生活費は○○銀行」と「生活防衛資金は△△銀行」のように口座を複数持つ必要があります。
目的別口座は住信SBIネット銀行の中に10個の財布を作れるようなイメージなので、1つの口座の中で分けて管理できます。
カードや通帳が増えないから紛失のリスクも減らせるわ
そもそも住信SBIネット銀行はカードも通帳も不要で、スマホ1つで完結するのも大きなメリットだよ!
やりがちな失敗を侵さない様、表にまとめておきますね。
即金性 | 安全性 | 備考 | |
銀行:普通預金 | ◯ | ◯ | 万が一倒産しても1000万円までは保護 |
銀行:定期預金 | ✖ | ◯ | 解約して現金化する手続きが必要 |
タンス預金 | ◯ | ✖ | 盗難のリスクがある |
投資 | ✖ | ✖ | 売却手続きが必要・元本割れのリスク |
保険 | ✖ | ✖ | 解約手続きが必要・元本割れのリスク |
ここまで生活防衛資金について見てきましたが、貯めた後のことについても触れておきますね。
生活防衛資金が貯まれば投資をスタート!
生活防衛資金はとっても大切だっていう話をしてきたけど、準備ができた後もずっと貯金をし続けるのも実は効率が悪いんだ。
私たちはこの事実を知らなかったからずっと貯金を続けていたのよね。同じ失敗をして欲しくないから、先に伝えておくわ。
老後資金や教育費のために貯金を頑張る人も多いですが、実は15年以上先のお金を用意するには、貯金では効率が悪いんです。
その理由は3つ。
※「すくすく☆かけいぼ」では生活防衛資金を貯めるまでの具体的なステップを解説していますが、貯めた先の世界を知っておくことで貯金のモチベーションにも繋がり、ブレずに貯めきることができるようになります。ここでは基本だけ簡単に触れておきます。
貯金だけでは非効率な理由①:インフレリスク
インフレとは、物価が上がる(=お金の価値が下がる)ということです。
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)によると、1976年の大卒者の初任給は月額約8万円前後だったそうです。
ちなみに同調査では2022年の大卒初任給は約22万8,500円。
言い換えると、1976年の8万円は今の22万8,500円の価値があったということです。
貯金だけで備えると、一生懸命1千万円貯めても、将来的には1~2年でなくなるような未来が待っているかもしれませんね。
貯金だけでは非効率な理由②:金利が低すぎる
2024年現在、メガバンクの10年ものの定期預金の金利は0.3~0.35%程度。
仮に100万円を20年間預けると20年後には106万1741円になります。
一方、王道のインデックス投資であるオルカン(正式名称:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))に20年投資した場合の平均リターンは過去を振り返ると6%程度。
同じく100万円を20年運用すると20年後には320万7135円程度を見込めます。
投資を始める際の3つの注意点
定期預金は確実、投資は不確実という注意点はあるものの、リスクを取る価値は十分にあるのではないでしょうか?
そのリスクをなるべく下げるために、下記の注意点を覚えておいてください。
※ここでは「長期目線のインデックス運用」という前提で解説します。そのため、短期的のトレード的な投資には当てはまりません。
- 1.投資は余剰資金でする
- イザという時に家計が破綻してしまわないよう、生活防衛資金や日々の生活に必要な資金は決して投資に回さないようにしましょう。
- 2.長期的な視点を持つ
- 投資手法によりますが、株価は短期的には上下を繰り返しながら、長期では右肩上がりだと思っておいてください。そのため、短期的な価格変動に一喜一憂せず、長期的な資産形成を目指しましょう。(そのためにも生活防衛資金は必須!!)
- 3.分散投資を心がける
- 一つの商品や市場に集中せず、リスクを分散させることが重要です。
上記で紹介したオルカンは47ヵ国・約3,000社に投資をしており、まさに広く分散されたインデックスファンドの代表です。
生活防衛資金を確保し、その上で余った余剰資金を投資に回していくことで、より安定した将来の資産形成が可能になります。
まとめ
この記事では生活防衛資金が必要な理由や、必要な金額、正しい管理方法について解説しました。
- 生活防衛資金が必要な理由
- ✅心が安定する
✅家計をプラスにすることが当たり前になる
✅投資で失敗しにくくなる
- ケース別の目安額
- ✅会社員・子どもなし:生活費の6ヶ月分
✅会社員・子育て世帯:生活費の1年分
✅自営業・子どもなし:生活費の2年分
✅自営業・子育て世帯:生活費の3年分
- 管理方法
- ✅即金性と安全性を重視し、普通預金(生活費とは別口座)で管理
自分に必要な生活防衛資金の額を計算するため、まずはざっくりで良いので
「現在の月々の支出額 × 必要な月数」計算してみて下さい。
ざっくりで良い理由は、これから家計を見直すなかで大半の人は必要額が下がるです☆
それでも今の支出が分からない方は、
「手取り月収の8割 × 必要な月数」で計算するのもアリです。
理由は、収入の8割で生活できるようにするのが家計見直しの目標になるからです☆
具体的な貯金方法については、生活防衛資金を貯めるまでの具体的なステップで詳しく解説しています。
いつ起こるか分からない万が一の事態に備えて、生活防衛資金を準備していきましょう!!